2024年4月1日。朝から降っていた雨が午前中の早い段階から止み、入学式を控えた長男ともども晴れ間の見える会場へ向かった。長男は先月高校を無事卒業し、今日から晴れて専門学校生となった。
幼稚園・小学校・中学校は徒歩、高校も自転車で15分程度の距離にあった彼にとって、バスや電車を乗り継ぎ1時間ほどかかる校舎への通学はそれだけでストレスのかかる行動というのは容易に想像できる。さらには、年齢や国籍の違う人間関係、技術がともなう授業など新しい環境に慣れていくのにはそれなりの時間が必要になってくるのだろう。
3人の子どもたちの入学式や卒業式などにはフル参加していた(コロナ禍除く)ぼくら夫婦は今回初めて式には参加せず、車で学校の近くまで一緒に行き、緊張した長男の背中をただただ見送ることに徹した。
とうに親の背丈を越した彼の背中はいつもより小さく見えたが、校舎付近で出迎えていた先生方にしっかりと会釈している姿を見たとき少しだけほっとした。
18年なんてあっという間だった。
ぼくら夫婦と長男は、親として子として、日常すべてが初体験の連続で、なにが良いのかなにが悪いのかなどと考える余裕などなくいつも忙しくしていたし、特に奥さんはいつも不安だったと思う。そんなバタバタしていた日常だったけれど、その中にも楽しいことは実はあって、ぼくは自分や奥さんの不安をどうにかしようといつも刺激のある楽しい日々を心がけていた。
家族にはいろいろな事情の上に成り立つ形があって、ぼくは数年前から家族と離れて暮らしている。そんな状況でも子どもたちが誰にでも優しく、家族兄妹仲良くいつも笑って過ごせているのは、結婚当時たったひとりで神奈川県から東京にやってきて人一倍心細かったであろう奥さんが、子どもたちとしっかり向き合ってきてくれたおかげでしかない。まだまだ子ども中心ではあるものの、間違いなく我が家のボスは奥さんなのだ。
話しを戻そう。
弟や妹にとって長男はいつだってファーストペンギンだ。もちろん親であるぼくらにとっても最初の一歩を踏み出すのはいつも彼だ。
「Hello world!」
プログラミング言語におけるもっとも単純なプログラムのそれはぼくにとって、新しい世界へ踏み出すことへの挨拶と思っていて、そして彼に刺激されたぼくもブログを再度がんばってみようと思い至った。

「ハローワールド!おはよう世界」
そういえば長男が生まれた日も、今日みたいな朝方の大雨が突然の快晴になった日だったなあ。
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