ガテン系にかぎらず、信念曲げてまでやる仕事を『ホンモノ』といえるのかね?

先週の中ほどに該当現場の所長と打ち合わせをし、本日指定された施工をしに気合い入れて仕事しにきてみるとちょっと施工するには芳しくない状態のモノを見せられました。

既存の建物を保持しつつ内外装をほぼ新築状態にする工事で、今回の施工範囲はサッシ周りとサッシ位置変更に伴う『塞ぎ穴』周り(あらかじめ左官屋さんが穴を塞ぎ、新規の目地を成形してくれています)のシーリング工事です。改修工事とはいえどちらの部位も新規打設なので、既存のシーリングを撤去するようなことはありません。

今日伺ったのはサッシ周りのシーリング(約500M)です。高さもあまりなく足元がいい現場なので、作業する分にはとてもやりやすい現場です。

職人としてはビジネスチャーンス!!\(^o^)/なわけです。

※シール屋さんは1M施工するごとに○○円と単価が決まっていて、だいたい1日あたり100M前後施工できれば御の字です。

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「今日は200(M)は固いな」そう思いました。売上は単純計算(材料費別)で50,000円ほど。僕ら職人はそうして毎日の売上を『その日ごと』に稼いでいくので、現況がよろしくないとそれだけでションボリしてしまうのです。なかなかスリルがありますw

ところが今朝来てみるとできる状態じゃねぇぇぇ!!!ワケだったんです。

いわゆる『出戻り』というやつで、わざわざ経費を使ってまできてるのに仕事できないまま撤収となりました。こだわらなければ仕事はできた状態でしたが、自分の決断でやめました。

どういう思いでそうなったのか、僕なりの見解でご説明したいと思います。

『出来ない』と判断した背景

既存のサッシを撤去して新しいサッシを組み込み、その周りにシーリングを充填するのが今日の仕事だったんですが、既存壁の現状がかなり悲惨な状態で『このままシールを打つとどうなるか?』をまず考えました。

ガテン系にかぎらず、信念曲げてまでやる仕事を『ホンモノ』といえるのかね?

おはようございます!先週打ち合わせして今日指定で現場着てみたものの、なんか出来る気配じゃないなー。監督こないとなんとも言えないけどこりゃ出戻りくさい。

※サッシ枠周りのシーリング作業だけど、肝心の「枠」が成型されてない。

朝一に現場をひと通りチェックしてみて、なんか嫌な感じだったので思わずFacebookにこんな投稿をしました。

写真のような状態のままシールを打ち、塗装を新しく塗ったとしてもシールは痩せるので周りの成形されてない部分がそのまま表れてしまうんです。

このような状態ではいい仕事ができないと判断して、早急に補修をしてもらったのちに改めて施工することを所長に進言して現場を撤収しました。

経験上の『経験』の裏側にあるもの

今回の判断はあくまで『経験上の結果』をお伝えしただけなんですが、その経験とは何度も失敗してるからに他なりません。

同じようなシチュエーションで施工して、数ヶ月後チェックしてみると酷い有様だったことがありました。もちろん手直しをするんですけど、そういう『やっちまったこと』は記憶にも鮮明に残ってるもの。失敗することが経験につながるってのは本当に実感してます。

僕なりの仕事のこだわり

ガテン系にかぎらず、信念曲げてまでやる仕事を『ホンモノ』といえるのかね?

今回は自分の判断でこのままではよくないことを所長に進言しました。

中にはそれでもいいからとにかくやれ!と、高慢ちきに言ってのける人間がいるのはどこの世界でも一緒かもしれません。

最初は所長自身も訝しげに聞いていたのですが、徐々にことの重大さに気づいてくれることとなり、早急に左官屋さんを手配して処置をすると約束してくれました。よかった。

で、僕はこういう状況の時いつも思うことがあります。

信念曲げてまでやる仕事を『ホンモノ』といえるのかね?と。

信念なんて難しく考える必要もないですけど、気持ちの中にモヤモヤしてるのがあるのに、自分に嘘をついてまでする理由なんてあるのかってことです。

以下は今回の件について考えたことをFacebookに投稿したものです。

仕事ができなければお金にならないしお施主さんのこと考えなければ施工できたけれど、職人として、いや「人として」どうなのってなるよね。

僕の仕事は「雨漏りを防ぐ」のはもちろんのこと「美観」も重要視されてんだから。未来的なことだからどうなるかなんてやってみないと分からない一方で、これまでの経験上「次回に持ち越す」という決断(選択)をさせていただきました。

所長や関係業者にどう思われようが大切なのは「最良のモノ」をエンドユーザーに提供することであり、「自分の信念」だと思うのです。

僕らの仕事は『毎日の売上をその日ごとに稼いでいく』ものなので当然仕事ができなければお金をいただくことができません。

今回のように、監督の指示通りにやれば何の問題もなくお金はいただけました。漏水するような事例ではないですしね。

でも”僕の中の何か”がそうはさせてくれませんでした。

お前、お金も大事だけど何か忘れてないか?って。

自分の信念やお客さんのことを考え出すと、金とかもう関係なくなるんですよね。だってそうじゃないですか。

どうせやる仕事なんだから、ホンモノを提供しなくちゃプロとしてやってる意味がないんだよ。

それは職人にかぎらずどんな職業にも言えることなんだよ。

さいごに

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というわけで今回出戻りを喰らったわけでございますが、自分なりにはとても気持ちのいい判断ができてよかったです。

所長もちゃんと聞く耳と判断力がしっかりしていたので、今後も良いお付き合いができそうです。

まだはじまったばかりの現場ですから、いまのうちに方向性がちゃんと定まって本当に満足しています。

なんかカッコつけた感じになってしまいますが、自分を殺してまでやる仕事なんか辞めてしまえ!ってのが僕の率直な意見なのです。

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