雨上がりの夕やけニャンラン14km

もはや秋の長雨に違いないと、薄暗い部屋の隅で目覚めた僕はそう直感した。

昨夜から雨が降り続き、家の雨樋から溢れた水流がすごい勢いで塀と塀の間に落ちて耳障りで仕方ない。

それに、子どもたちの寝かしつけで次男の横にいた僕は、まだやり残したことがあったにも関わらずそのまま朝を迎えた。

まるで夢でも見ているかのように、すっかり一日がはじまっている時計をただ呆然と眺めるしかなかった。

激しい雨の中に走り出す勇気はいまの僕にはなく、雨が止むのを待つしかない。

いつもと違う朝の時間が流れていると、いつもと違う行動にでることがあって、やがてネットの海で不毛な画像を延々と拾っている自分がいた。

日課であるブログの更新をいくつかこなし、窓の外を眺めるとうっすらと陽射しが戻っていた。

とはいってももう夕方だ。日の出ランニングを朝の習慣としていたのに、気を抜くといつもこんな感じなのが僕の浅はかなところだ。

ただ、朝陽は無理だが夕陽ならまだ間に合う。

僕は気を引き締めてドアを開けた。


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夜が忍び寄る東の方角は、灰色の空が次の幕を引き上げようとしていた。

雨はすっかり上がっていたものの、アスファルトはどこも濡れ湿っていて靴底に嫌な感触を残す。

ただ、身体のほうは妙に軽やかで、左右の脚を交互に押し出すことに集中することができた。

セントラル・パーク(都立舎人公園)では濡れた木々が静かにそっと息をしていた。

もちろん人もまばらにいて、それでも早朝のパークの雰囲気とはいくぶん様子が違っている。

自転車に乗る買い物帰りの主婦の姿が自然豊かなパークの雰囲気とは違っていて、走るペースを乱す。

四つに区画されている舎人公園はひとつひとつがとても大きく、隣の区画へ移るためには舎人ライナーの下を走る幅の広い片側二車線の道路を横断しなければならない。

膝に優しい柔らかい地面を蹴りながら、公園から直接伸びる歩道橋を渡ると西の空で夕陽に出会った。

隣の区画には立派な陸上競技場がその存在感を示していた。

手入れの行き届いた芝生と美しいトラックが、アスリートと歓声を静かに待っているようだ。

夕陽に混じった猫が汗ばんだ僕の指先に鼻を近づけると、すぐに向き直りひと鳴きしてまたどこかへ行ってしまった。

14km。今日はいつもよりだいぶ気持ちよく走れた。

これで今月は通算80kmを越えた。まだなんとか200kmの目標は達成できそうだ。


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