人生の岐路に立ってはじめて見えてくるもの

人生は選択の連続だ。

われわれ人間は毎日、無意識的に様々な選択をして生きているという。

それがよい行動なのか悪い行動なのか、未来の自分にはわからない。それでもおおよその検討をつけて、よい結果になるように出来るだけのことはしている。

現実的に悪い結果になってしまったとき「ああ、あの時違う道を選んでいたら…」と、過去を振り返り後悔することもある。

生きているだけで丸儲けだというのに、人間はなんて欲深いのだろう。

カッコイイ俺とカッコ悪い俺

異変に気づいたのはいつ頃からだろうか。

それでも自分が間違っていると認めること、そして否定することが怖かった。

きっと周りの目も気にしていたんだろう。 失敗したカッコ悪い俺 を誰にも見せたくなかった。

何より妻にだけは心配をかけるわけにはいかないと、つまらないプライドに縛られてもいた。

1999年の世紀末。僕は人生を悲観して、このまま世界が終わることを真剣に望んでいた。

しかしあっけなく新世紀がはじまり、世の中はまた浮かれはじめた。数年後に妻と出会いやがて3人の子宝に恵まれた。

それからの僕は彼らにずっと支えられ、そして生かされてきた。

そんな妻や子どもたちに対して何も恩返しができていないばかりか、心配のタネを植え付けるわけにはいかない。

だから、いつまでも「カッコイイ俺」で在り続けなければならなかったのだ。

掛け違えたハシゴ

日々、考え抜くことに限界を感じてきたのは今年の2月くらいだろうか。

「もう無理だ」と結論付け、いっそこのまま消えてしまったらどんなに楽なことかと、本当にどうしようもないことも選択肢のひとつに加わることとなる。

しかしその反面、少しだけ希望を持っていたことも事実だ。だから全力でよい方向に軌道修正してみる努力もしてきた。

家族との時間に意識を向け、自分の将来の為の学びにたくさんのお金をかけてまで努力を繰り返してきた。

だけれど、掛け違えたハシゴを元の位置に戻す為だけに自分を殺し、そして偽り、結局は周りの目ばかり気にしていたことに気づいてしまったんだ。

「責任」という名のイビツな鎖

男には男のプライドがある。

夫には夫の、父には父のプライドがある。

社会に対してのプライドだって大きな意味をなす。

そのどれもが僕にとっては「イビツな鎖」でしかなかったのかもしれない。

異形の鎖で身体をがんじがらめにして、安っぽいロボットみたいにギクシャクとした毎日を送っていたに過ぎない。

もう限界だ。

ひとりで背負い込むのはやめよう。

手遅れかもしれないが、すべてを打ち明ける覚悟を決めたんだ。

諦めなければなんとかなる

ある晩、妻にすべてを打ち明けた。「カッコ悪い俺」をすべてさらけ出してみた。

何ヶ月も悩んでいたことをあっけなく受け入れてくれた僕の妻は、そのことにいつからか気づいていた。

結局のところ、僕はひとりであたふたしていただけで、カッコイイところなんてひとつもなかったわけだ。

プライドとは恐ろしくも馬鹿げた価値観だった。

その翌日には、僕が腹を割って話せる仲間(同志)たちにも同じように打ち明けた。

スピーチという形で打ち明けたので、言葉を挟むことなく最後までしっかりと聴いていてくれた。

その瞬間、僕の中の世界は崩壊した。

イビツな鎖は跡形もなく消えてなくなった。

あの時、「このまま自分が消えてしまったらどうなっていただろう」と、少しでも考えていた自分が心底恥ずかしくなった。

諦めたらそこで試合終了だ。いいプレーができなくても、コートに居続けるかぎり可能性はなくならない。

ボールが回ってきたならそれをしっかりと受け止め、次に繋げればいいだけの話なんだ。

生きてさえいるだけで、人生は丸儲けなのだ。

ZERO(ゼロ)

ふりだしに戻るためにやるべきことはまだたくさんある。

もしかしたら社会的な信用をなくすことになるかもしれない。もしかしたら家を手放しひっそりと暮らすことになるかもしれない。

でも、それでもいいと妻はいってくれた。

そして、こんな自分に励ましの言葉をたくさんくれる仲間たちもいる。

僕たちは前向きにふりだし(ゼロ)になる道を選んだ。これでいいのだ。

人生は面白い。未来がどうなるかなんて誰も予測がつかない。

さいごに

人生の岐路に立たされたとき、はじめて見えてくるものが確かにある。

人生はシンプルだ。

僕はいつだって誠実でありたい。

そして、失敗を糧に慎ましく愛に生きたい。

僕は僕の人生を生きる。家族を守りながら楽しく生きる。

社会に生かされながら、人に愛を与えられる人生にしたい。

他者を認め、尊重する。

そして唯一無二の個を誇れ。

いまこの瞬間が幸せであるために。

シリアルナンバーゼロ

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